Learning the Outdoors by PORTAL | 004:地図を読む
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当店をご利用いただきながら、お客さまご自身が自然の中での時間を安心して楽しめるように。そうした目的で、登山やハイキング、または渓谷での釣りなどの基礎を少しずつ学びながら実践していく連載「Learning the Outdoors」をお届けしています。
という内容でご紹介しました。
第4回目となる今回は、山や自然の中の行動においてとても重要であり、楽しみのひとつでもある読図(地図を読むこと)をテーマにお届けします。
読図と言ってもあまり深くなく、基本的な地図の読み方や楽しみ方について紹介しますので、さらに詳しくという方は店頭でお尋ねください。
地図を読む -地形図に親しむ

第2回「いざ、山へ」で、事前チェックと無理のない計画について紹介しましたが、事前のチェックでは地形図を見ながら、山の起伏や地形などをイメージしてルート上の難所やきつい場所、迷いやすい場所などを事前に把握します。
不慣れな頃はYAMAPやYAMARECOなどに代表される、山のアプリでルート情報などをチェックすることで問題ありませんが、少しずつ地形図を見てイメージできるようになると、自然の中を歩くことがイメージしやすく、かつ楽しみも増します。
また実際の行動では、現在位置や先のルート状況を理解することで、道迷いによる遭難事故を防ぐだけでなく、計画通りの行動などを行いやすくなります。
今回は細かな読図については置いておき、おおまかな地形図の読み方などに触れていきますので、楽しみ始めたばかりの方は少し地図に親しんでいただけると嬉しいです。
地形図の読み方-地形図と等高線・尾根と谷
上の地図は宮崎県と鹿児島県の県境に位置する霧島山系の「高千穂峰」の地図です。
山や自然の中を歩くには、こうした25,000分の1の地形図を見て、地形を考えて行動します。
慣れるまでは分かりづらい地形図も、慣れれば立体的に見えて、全体の地形などがイメージできるようになります。
等高線
地図の中には等高線が標高10mごとに引かれており、等高線の間隔で傾斜の判断が出来るようになり、ゆるやかな場所を歩くのか、急勾配を歩くのかなどがイメージできます。
尾根・谷
山には尾根や谷といった地形があり、自分が尾根を歩いているのか、谷にいるのか。
またはもうすぐ尾根に着くなどの情報を得ることができます。
上の地図は、祖母傾山系の「祖母山」の地図。
宮崎県の北谷から歩くルートの箇所を出していますが、ルート上に渡渉(川を渡る)ポイントがあることが分かると思います。
上の地図では水の流れている箇所が青線で引かれていますが、実際に地形図を見て谷の場所を理解しておくと、そこ以外にも水がありそうな場所というのが想像できます。
(祖母山、北谷から風穴コースを歩いた場合でイメージ)
もちろん地図とコンパスで現在位置を把握しながら行動できることが良いには変わりありませんが、まずはこうして尾根や谷などの地形をイメージできることから楽しんでみると、とても親しみやすくなると思います。
こうして地形の特徴を捉えられるようになると、ルート全体の概要やきつい場所などをイメージしやすくなります。
難しいことは置いておき、アプリ内でも構いませんので、地図を見て地形をイメージすることを楽しんでみましょう。
自分が歩く地形をイメージできれば、道を間違えた際などに「イメージしていたものと違う」と違和感として捉えやすくなり、立ち止まって地図を確認する判断につながります。
現地でのルート確認や現在位置の把握

店頭で「道に迷ったらどうすればいいですか?」という質問をいただくことがありますが、山や自然の中を歩く時は「迷ってから対処する」よりも「迷わないため」に常に現在位置を把握しておくことが大切です。
最初は地図アプリなどを定期的に確認しながら、今の場所やルート全体に対しての今の場所、残りの距離などを把握しておきましょう。
徐々に地図を読むことに慣れてきたら、もうすぐ急登であるとか、もうすぐ鞍部に降りるだとか、地形・進行方向の方角、高度などの条件でおおよその位置が把握できるようになります。
見晴らしの効かない場所で、地図とコンパスだけで現在位置を確認することは、慣れている方でも難しい作業のため、基本的には常に現在位置を把握し、周囲の状況や地形などを観察しながら行動することが大切です。
現在位置の把握だけでない読図の楽しみ
再び、地図は宮崎県と鹿児島県の県境から霧島山系の韓国岳です。
地図は地形の概要を眺めることができるため、遠く昔に爆発した火山の地形や溶岩の流れた方向などを想像することもできます。
また、地形図には植生なども書かれています。

学生時代に習ったことのある記号だと思いますが、こうした記号から「杉などが植樹された人工林」であると想像したり「ここから原生林のような森になる」と想像し、実際に出かけてチェックしてみるのも面白いものです。
山の道具を揃えて、手軽な山に地図アプリを使いながら出かけて、少しずつ地図を見慣れてくると、また面白い発見があり、さらには地質図などと照らし合わせてみるのもまた面白いものですが、それはまたいつか。
当店をご利用いただいて、こうした知識を深めながら楽しみたいという方は、いつでも店頭で相談くださいませ。
時に店でお伝えしたり、時にご一緒させていただきつつ、皆さまが色々な楽しみを満喫できるようサポートいたします。
余談ですが、こうした知識を覚えるのは一緒に歩きに行くのが手っ取り早いです(笑)
定休日を利用して店をご利用いただいている方とも定期的に歩きに出かけていますので、色々な遊びや読図などを覚えたい方は、気軽に店でお尋ねください。
山や自然を歩いてみると、想像よりも多くの学びがあります。
その"気づき"を持って店にお立ち寄りください。
次の山や自然を、より快適に楽しむためのヒントを一緒に探していきましょう。
ご来店が難しい遠方の方は、LINEやメールなどでも気軽にご相談ください。
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