山に関係ない音楽の話
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山とまったく関係のない、個人的な話になりますが、昨晩D'Angeloの訃報を目にして、LINEで古い友人や馴染みのお客さまのような友人、そして拠点を移したスタッフなどとの話題は追悼話な夜でした。
Roy Hargrove , Wayne Shorter , James Brown , B.B.King , Jeff Beckなど、若かりし頃のヒーローが居なくなるのは、ポカンと胸に穴が開くような印象を覚え、店のBGMにD'Angeloの作品を聴きながら、たまには昔を懐かしんでみようと思います。
たまに店のお客さまともこうした会話で盛り上がったりするのですが、ごく一部の方にしか楽しんでもらえないような内容で恐縮です...
僕は店のコンテンツでも時折書きますが、山のことと同じかそれ以上に音楽が好きで、そんなきっかけとなった1人はD'Angeloと言っても過言ではないかもというほどの方。
1980年代後半からいまだに"Black Music"というものが大好きで、35年強の期間ずっと聴き続けていますが、今でも明確に覚えているのは、1993年に衝撃的に惚れ込んでしまった楽曲。
惚れ込んだというよりも、完全にノックアウトでした。
Meshell Ndegeocello "If That's Your Boyfriend"
A Tribe Called Quest "Award Tour"
いまだに聴き続けている個人的名曲ですが、当時はInternetなどが存在していないため、情報収集源は町の店。
まだ10代でした僕は、弁当代を浮かせて町に出て、町の店で海外のMTVを録画したVHSのビデオを買って、見まくって曲を覚えてレコード屋に行ってレコードを買う。
で、夜は遊びに出かけてクラブで大音量でそれらの音楽を聴くなんて日々でした。
遠い土地、アメリカ東海岸の文化に憧れて学生時代に海外に行ったのも、これらの作品が大きなポイントで、多分今でも実家のどこかに、なぜかBob MarleyのTシャツを着て自由の女神の前でポーズを取る悪ガキの写真が残っているはずです。
で、そんな10代を過ごしている1995年に発売されたのが"Brown Sugar"
当時イントロにゾワっとした記憶があります。
当時は何も考えずに単に聞き惚れたというものですが、どこかJAZZ感を感じる楽曲に惹かれて、このアルバムをきっかけに、当時に従事していた人生の師のような方から原曲や色んな音楽を教わり、Smokey Robinsonなんかにもハマって行き、何も知らずに聞き惚れたArtistには、Mos DefやErykah Badu、Common、The Rootsなどがいまして、今思えば聞き惚れた方々は繋がっていた訳であります。
家では近所迷惑を顧みず大音量で音楽を聴いており、近所の方に嫌味を言われることも多々なクソガキでしたが、Black Musicに没頭していた僕にEric ClaptonのCDを持ってきて「Bluesから聞け」と言ったのが僕の亡き父親です。
こうして1990年から2000年頃まで没頭した音楽から、黒人音楽を掘り下げまくって、一時期はBluesに没頭した時期があり、その後にJohn ColtraneをきっかけにJAZZにハマっていくのですが、Jazz奏者でまたどっぷりハマってしまった1人がRoy Hargroveで、これもまたD'Angeloとの縁の深い方。
余談ですが、僕が若い頃に時折レコードを買っていた東京のレコード屋で、レコードを売っていた人が今になって偶然店のお客さまとして訪れてくれたり、はたまた一緒に釣りに出かけることがあったりと、どこか不思議な縁もあったりします。
D'Angeloのアルバムについて、東京でドラムを叩いていた仲間と夜な夜なフランス料理屋で潰れるまで飲みながら音楽について語ったことを思い出したり。
宮崎に移り住んで以降もこの曲をBGMに流していた日がきっかけで、同じく移住者の方と「D'Angelo好きなの!?」というきっかけで仲良くなったり。
小さな地域の小さな店で働く僕に、何かと縁をくれたアーティストでして、本当にアーティストって素晴らしいなぁと改めて思ったりします。
僕にとって、Rest in Peaceというよりも、心底感謝なアーティストのひとり。
人見知りな僕が、色々な楽曲を通して誰かと仲良くなったきっかけでもあります。
追悼を込めて、僕が音楽仲間とカッコ良すぎると何度も見まくった映像を。
DrumsのQuestloveも最高にカッコよく、なんて素晴らしいGroove感だと今でもやっぱり感動です。
山に関係ない話をつらつらと書いてしまいましたが、意外と関係しているものもありまして、僕がアウトドアの遊びに置いて何らかの"カテゴライズ"をするのが嫌いなのは、多分無意識にこうしたアーティストの方々の影響を受けているのだと思います。
昔を懐かしむのはあまり好みでありませんが、こういう方の訃報に触れた時はいつも"当時"を思い出したりします。
感謝と共にご冥福をお祈りします。
注意:どうしても衝撃を受けた映像がオフィシャルのもので見つからなかったので、ファンの方が投稿された映像を一部引用しています。