
北海道 ニセコアンヌプリを歩く | ご来光と羊蹄山を望む山頂のひととき
TakedaMayukoShare
大雪山系のハイキングが続いた後、今回は少し趣向を変えて「早朝のひととき」を楽しむ山歩きへ。 午後から予定がある日や、気温が上がる日中を避けて歩きたい時に私たちがよく選ぶのが、ご来光を目的とした山行です。
向かったのは標高1,308mの ニセコアンヌプリ。 夏の低山はまだまだ暑さが残りますが、この山は短時間で登頂でき、山頂からは美しい景色が広がります。
ニセコアンヌプリの概要
ニセコアンヌプリは、「ニセコ積丹小樽海岸国定公園」内に位置し、北海道虻田郡(あぶたぐん)ニセコ町と倶知安町(くっちゃんちょう)にまたがる標高1,308mの火山。周辺にはイワオヌプリ・ニトヌプリ・チセヌプリ、ワイスホルンなどの山々、尻別川沿を挟んで羊蹄山(蝦夷富士)を望むことのできる、ニセコ連峰の主峰です。
手頃に山頂からの絶景を楽しめることから、初心者にも人気の山ですが、天候によっては泥濘や山頂直下はゴロゴロとした岩の道もありますので、最低限の登山装備をお勧めします。
「ニセコ」と言えば、スキーリゾートを連想される方が多いと思いますが、夏は渓流や川釣り・ラフティング・キャニオニング・マウンテンバイクなど、一年を通して、アウトドアアクティビティが楽しめ、温泉地も点在しており、国内外からの観光客にも人気のエリアです。
今回のコース
五色温泉野営場場登山口から見返坂分岐まで : 約25分
見返坂分岐からアンヌプリ山頂まで : 約75分
(下山は同じルートを戻り、約60分)
距離 : 約5km
累積上り : 565m / 累積下り : 565m / 累積標高差 : 1130m
登山口からアンヌプリ山頂へ
今回は日の出前の時間帯に歩いていたので、道中の写真はあまり撮っておりません。
ニセコ五色温泉野営場横にある登山口からスタート。ヘッドランプの灯りを頼りにゆっくりと足を進めす。途中途中に視界が開けるポイントがあり、標高を上げるにつれ、麓の街灯りが見えてきます。比較的、道幅の広い登山道は整備されており、歩きやすいです。

登山口から1時間ほど歩いた頃には、足元は大きな岩がメインになります。夜が徐々に明けてきて、アンヌプリ山頂にある、避難小屋のシルエットが見えてきました。空にはオリオン座。

山頂からの迎える朝の光

毎回、ご来光目的でアンヌプリへ行くと、山頂から真正面に見える羊蹄山の、美しく裾野を広げたシルエットにドキッとします。

綺麗なご来光を眺めることができました。この日はお盆や夏休み・観光シーズンのためか、山頂には20名くらいの人々が同じ瞬間と景色を楽しみました。海外の方々が8割ほど。太陽が現れた瞬間は、歓喜の声が上がり賑やかでした。

「ニセコ観測所跡」の石碑は第二次世界大戦中に軍用機の着氷実験が行われていた観測所の跡地で、ここにゼロ戦の機体を運び込み、着氷防止策の研究が行われていたそうです。
山や海沿いなどを歩いていると、こういった戦争の名残りを感じる物などを見る機会も多々あり、なんとも言えない気持ちになります。

刻々と色を変える空と山々。早起きして歩いたからこそ味わえる、贅沢なご褒美です。辺りが朝の柔らかい光に包まれると、周囲の山々の姿が。

イワオヌプリやワイスホルンの山々

羊蹄山もさらにくっきりと

山頂で暖かい飲み物を飲んで、のんびりと景色を楽しむ良い朝。ヤマハハコの花がたくさん咲いていました。

いつまでも見ていたい景色に後ろ髪を引かれつつ、下山。

この日のニセコ町の日中の最高気温は30℃。下山後の登山口の気温は16℃ほどで、汗をかかずに快適でした。年々、残暑も厳しくまだまだ暑い日が続きそうですが、行き慣れた山でご来光ハイキング、気持ちが良いです。
下山後、店主が馴染みの山へのトレーニングにと、日の出と共に登山口に居たことを知り、今時期は1時間ちかく日の出時刻が早い北海道、私が眺めた日の出を1時間後に店主が見たんだなと、谷川俊太郎さんの「朝のリレー」を思い出し、縦に長い日本列島、緯度の違いを改めて実感した朝でした。
短時間の山歩きでも、そこでしか出会えない景色や体験があり、気持ちを大きくリフレッシュしてくれます。季節や時間を変えて歩くことで、山はさまざまな顔を見せてくれます。次はどんな景色に出会えるのか、楽しみながら歩き続けたいと思います。
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